全人類、いや地球上の全生命体に告ぐ。『ダンジョン飯』をまだ読んでいないなら、今すぐ本屋へ走れ。この作品は、ただの「ダンジョンで魔物を食べるグルメ漫画」だと思ったら大間違いだ。もちろん料理シーンは飯テロ級の破壊力がある。サソリの鍋、歩き茸の炒め物、どれもこれも涎が出るほど美味そうに描かれている。だが、この物語の真骨頂は、その先の「生命の循環」という重厚なテーマにある。
物語が進むにつれて明らかになるダンジョンの秘密、そしてライオス一行が直面する哲学的な問いの数々。単なるギャグ展開かと思えば、伏線の回収が芸術的すぎて鳥肌が止まらない。九井諒子先生の描く世界観はあまりに緻密で、生態系の一つ一つに説得力がある。特に終盤の盛り上がりは凄まじく、読了後のあの「物語の一部になれたような」圧倒的な幸福感と言ったらもう。ただのファンタジーの枠を遥かに超えた、これはもはや現代の神話だ。誰かとこの興奮を共有したくてたまらない。全14巻、読むたびに新しい発見があるこの傑作を、ぜひ一生の友にしてほしい。